入院

視床下部過誤腫手術

<定位温熱凝固術>

 長女の手術は2021年3月2日と決まりました。

手術は、定位温熱凝固術という術式で行われます。

簡単に言うと、頭蓋骨に何カ所か穴をあけ、

そこから温めたプローブ(針)を刺して、

てんかんの原因となる過誤腫の部分を焼く手術です。

 西新潟中央病院のホームページによると、

私たちの定位温熱凝固術は

過誤腫の大きさや形(type)による制限はなく

すべての過誤腫に適応できる手術法であるということ,

ほかの手術法に比べて最も有効性が高く

最も安全性が高い手術法であることは表1からも明らかで,

定位温熱凝固術が過誤腫に最適な手術法であり

世界標準となりうる手術法と考えています。

とのことです。

 この術式は、西新潟中央病院で開発されたもので、

世界中の視床下部過誤腫患者が西新潟中央病院にやってきています。

希少難病ゆえ、自分の国で治療ができない人も多いのです。

長女は日本で手術できるだけまだラッキーだったのです。

新潟県で遠いと言っている場合ではありません(苦笑)

 長女の過誤腫は巨大だったので、

頭蓋骨を3カ所穴を開け、過誤腫を13カ所焼くことになりました。

病院でもトップ10に入るくらい難易度の高い手術とのことでした。

安全性の高い手術とは言え、

3歳の長女にそんな大手術を行うことに不安しかありませんでした。

<第二子にも異常が?!>

 その頃私は、第二子(女児)を妊娠中で、臨月だったので、

長女の病院には主人が付き添うことになりました。

 第二子の検診時に、

頭の大きさが小さい。もしかしたら小頭症かもしれない。

と言われました。

エコーだから誤差もあるし、産んでみないと確実なことはわからないけど、

週数が進んでも体重の増え方がいまいちだから、

誘発分娩で出して、お乳をあげて体を大きくしていきましょうとのことでした。

 誘発分娩の日は、2021年3月2日と決まりました。

え?ちょっと待って、3月2日って、、、、

 <長女の大手術の日と次女の出産日が重なる!!>

 こんなことってあるのでしょうか、、、、

3月2日が来るのが怖くて仕方なかったです。

主人も長女もいない部屋で、

何のやる気も起きず、どうしていいかわからず、日々を過ごしていました。

 長女の手術も心配だし、次女に何か障害があるかもしれないことも心配でした。

2021年3月2日。

この日は家族にとって一生忘れられない日となりました。

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